逸品館お薦めスピーカー QUAD 11 、 REGA ARA
古き良き英国の伝統オーディオメーカー「QUAD(クオード)スピーカー、11L」と先進のオーディオメーカー「REGA(レガ)スピーカー、ARA」をテストしました。
「ホームシアター」の大流行でやや廃れつつある感のある「ピュアオーディオ」ですが、2本のスピーカーで聴く「純な音」の魅力は捨てがたいものがあります。しかし、国産のスピーカーはもちろん、JBLやBOSEなどのアメリカ製のスピーカーの多くは「きめ細かい表現」・「デリケートな表情の描写」が苦手で「ピュアオーディオ本来の良さ」を生かし切っているとは言えない代物ばかりです。「良いスピーカーと巡り会えない」そういう理由で、ピュアオーディオはますます忘れ去られようとしています。
10年近く前、逸品館がイギリス製の小型高音質スピーカー「キャッスル トレント2 ¥60,000/ペア」をお薦めしていたことを覚えていらっしゃるでしょうか?これは素晴らしいスピーカーで、ペア10万円を大きく切る価格でも「十分な音質で音楽を聴かせてくれるスピーカーがある」と教えてくれた初めての製品でした。同時にイギリスをはじめヨーロッパ製の小型スピーカーには、「国産では考えられないような音質と仕上げを低価格で実現している製品」が存在することを知りました。アメリカ製の製品にない「文化の香り」を伴うかのように、ヨーロッパ製のスピーカーの多くは「音楽を実にデリケートに、表情豊かに表現」してくれるのです。
一度、この素晴らしいコストパフォーマンスを知ってしまった後では、中途半端な製品をお薦めする気にならずペア10万円以下で「推薦スピーカー」を探すことが一気に難しくなってしまいました。トレント2のコストパフォーマンスがあまりにもずば抜けていたため、その後の「逸品館のスピーカー選定基準が大幅にアップ!」してしまったのです。
私が未だに忘れられない(今でも自宅でメインに使っています)ほど、トレント2は価格を遙かに超える満足度で実に楽しく生き生きと音楽を聴かせてくれました。もし、いま「トレント2」に匹敵するほどの素晴らしいスピーカーがあれば、多くのお客様に「ピュアオーディオの良さ」を再認識して頂けるはずです。
トレント2以降いくつか候補になるようなスピーカーはありましたが、供給に問題が生じるなど大ヒットにはなりませんでした。しかし、ついに昨年「AUDIO−PRO IMAGEシリーズ」というすぐれたスピーカーを見いだすことができました。
しかし、今年もスピーカーは豊作でした!
コンデンサー型スピーカーや小型高音質アンプでおなじみのQUADから「MODEL11」が小型でおしゃれなコンポでおなじみのREGAから「ARA」という二つの素晴らしい製品が登場したのです!